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「英語ができるようになりたいけど、なかなか上達しない」そんなジレンマにぶつかったとき、頭の隅に過るのは「留学」の2文字。
しかし、留学はハードルが高いし、実際どの国に行けば英語がうまくなるのかわからない。迷って結局、留学を断念している人は多いのではないでしょうか。確かに、海外で語学を勉強するのは大きな決断ですが、言うまでもなく、日本にいるよりもずっと早く、ずっと効率的に生きた英語を学ぶことができます。
さらに、英語が話せるようになれば、交友関係や可能性も広がり、世界がぐっと広がるでしょう。
今回は、留学をして英語を上達させたいと考えている人へ向けて、どんな国がおすすめかを詳しく分析します。さらに、英語の特徴や、どんな経緯を踏めば英語が話せるようになるのかなど、気になる情報をお届けします。
英語を学びたい場合は、当然ながら英語を主要言語としている国に行く必要があります。
しかし、英語を公用語、もしくは順公用語にしている国は全部で50カ国あり、英語が第一言語の国は12カ国もあります。これだけの選択肢がある中で、どの国が留学に適しているのか選ぶのは難しいですよね。
まず考慮しておきたいのが、英語の種類はイギリス英語とアメリカ英語の二種類があることです。この二種類にどれだけの違いがあるのか、意外と知らない人が多いのですが、実は発音が違うばかりか、単語の使い方やスペル、文法が少しずつ違います。
お互いにコミュニケーションが成立しないほど違うわけではありませんが、アメリカ人とイギリス人が会話していても、お互いの表現に驚くこともあるほどです。
「アメリカ英語」は、私たちにとって見聞きする機会が多く、馴染み深い英語です。ハリウッド映画や大統領の演説、英語のラジオなど、意識しなくてもほぼ毎日といってよいほど耳にすることがあるでしょう。
一方で、「イギリス英語」は伝統的な英語という印象を強く持たれています。アメリカ人にとって、イギリス英語は歴史も古く、大航海時代にやってきたイギリス移民が持ち込んだ「自分たちの言語のルーツ」です。アメリカ人の多くが「イギリス英語の方が格調高い」と憧れることがあるほど、イギリス英語は上品な風情があります。発音も、アメリカ英語よりも聴きやすく、話しやすいと感じる日本人も多いようです。
アメリカ英語、イギリス英語、どちらが優れているなどはありません。両者ともそれぞれ利点があるので、どちらを習得したいかを留学前に調べておきましょう。イギリス英語を話す主な国は、イギリス、オセアニア、シンガポール、香港、南アジア、アフリカ諸国。
そして、アメリカ英語を話す主な国は、アメリカ、カナダ、フィリピン、リベリアです。これらの中で行ってみたい国、話してみたい英語の種類を照らし合わせて留学先を選んでみるのをおすすめします。
イギリス英語を話す国、アメリカ英語を話す国、それぞれ数カ国の例をあげましたが、実際どの国が日本人留学生に人気があるのでしょうか。
イギリス英語を学べる国として人気が高いのは、オーストラリア、次いでイギリス、そしてニュージーランドが挙げられます。オーストラリアは留学生であるかどうかにかかわらず、世界的に住みやすい国として認知されており、日本人留学生の間でもやはり人気が高いです。治安が良く親日的で、外国の文化に対しておおらかなお国柄としても知られ、日本人にとって過ごしやすい環境だといわれています。
一方で、アメリカ英語を学べる国として一番人気が高いのは、やはりアメリカです。次いで、カナダも年々人気が高まってきており、フィリピンも人気急上昇中です。
充実した留学生活を満喫するためにも、どの国が自分にとって一番良いのかをじっくり比較、検討してみてください。
留学をするにしても、英語に自信がなくて決断できないでいる人が大勢います。しかし、そんな英語初心者におすすめの国があるのでみてみましょう。
まずおすすめしたいのが「フィリピン留学」です。留学費用が安い旨は前述しましたが、フィリピンの語学学校はマンツーマン授業が充実しており、メリットがたくさんあります。英語初心者にとっては、英語での意思疎通が難しいながらも、先生と1対1のコミュニケーションになるので、自分のペースで焦ることなく英語を伝えることができ、時間をかけて英語を学べます。
さらに、マンツーマンという環境なので、先生と親密な人間関係を築けて良いという話も多くあります。先生は英語を親身になって教えてくれ、英語ができない苦労も理解してくれる掛け替えのない存在となり、いつの間にか人生相談もできる関係に発展することも珍しくないようです。
英語が話せるようになるだけではなく、仲の良い友人を作れるかもしれない留学体験は、フィリピンだからこそ得られるものでしょう。
しかし、注意しなくてはならないことがあります。マンツーマンなので英語が全くわからないまま留学してしまうと、そもそも先生が何を言っているか全くわかりません。英語初心者とはいえども、英単語の暗記や中学レベルの英語のおさらいは日本で行っておいた方が良いでしょう。
そして、フィリピンでの短期語学留学を終えてから、別の国で本格的な留学をするパターンも人気です。フィリピンで英語が話せるようになった後、オーストラリアやニュージーランド、欧米などの大学へ進学すると学費も抑えられる上に、すぐに専門分野の勉強を始められるなどメリットが多いのだそうです。
ひとつの国に限定せずに、色んな国の文化に触れられるのも魅力です。
さらにもう一つ、英語初心者におすすめの国があります。地中海に浮かぶマルタ共和国です。マルタ島は治安が良く、物価が安いので、徐々に日本人留学生の間で人気が高まっています。マルタ共和国は、かつてイタリアの支配下にあったためイタリア語を話せる人が多くおり、時に、過去のナボレオン侵略の影響でフランス語も聞こえてくるなど、ヨーロッパ風情が漂っています。
様々な文化背景を持つ人々が多いため外国人にも寛容で、日本人も少なく、英語を学ぶのに適した環境です。地中海の美しい海で、ゆったりとした時間を過ごしながら低額で勉強できるのは、マルタ留学の大きな魅力といえるでしょう。
カナダ留学は日本人の間で年々人気が高まっています。その理由に、カナダは過ごしやすいだけでなく、留学先に選ぶとメリットがたくさんあるからだといわれています。
その第一のメリットとしてまず挙げられるのは「クセのない英語を話せるようになる」ということです。このクセのない英語とはどういうことなのでしょうか?
カナダの英語はグローバルスタンダードとも呼ばれ、方言がほとんどありません。欧米のニュースキャスターなどにもカナダ出身の人が多く、カナダで語られる英語はきれいな英語として一般認識されています。このような、日本語でいうところの「標準語」を話せるようになりたい人は、カナダへの留学を検討するのをおすすめします。
一方で、カナダは移民が多く、多様な文化的背景を持ち合わせた人々が住んでいる国です。現地の人は、多種多様な人種に慣れているので、外国人にも優しい人が多いといわれています。アジア人も多く、治安も良いので、日本人留学生に過ごしやすいと評判です。
さらに、多くの移民がいることで、カナダ以外の文化と触れ合う機会がたくさんあり、生活しているだけで世界がぐんと広がります。街へ繰り出せば、各国の本格的な料理が楽しめ、学校へ通えば、様々な国からやってきた留学生との出会いがあり、刺激的な日常を楽しめるでしょう。
美術館や博物館も充実しているのもカナダの特徴です。様々な人種それぞれが主催するフェスティバルやイベントが多く、スポーツなどのエンターテインメントも豊富にあります。
カナダの魅力として、文化的な活動に参加する多くの機会に恵まれ、充実した日々を過ごせることを挙げる人が多くいるのも頷けます。
このようにカナダには魅力がたくさんあり、留学先の選択肢に入れたい国の一つとして検討して、間違いないでしょう。
「実際に留学をするのは良いけど、英語が話せるまでどれくらいの期間がかかるのか」気になる人は多いのではないでしょうか。英語力の伸び方は人それぞれではありますが、一般的には、3〜6カ月で相手が何を話しているのかわかるようになり、6カ月〜1年で日常会話はできるようになるといわれています。
しかし、留学をしただけで英語が話せるようになるのか、というと、そういうわけではありません。能動的に英語と触れ合い、予習、復習を繰り返しながら英語を身につけていく努力が必要です。
意外と陥りやすいのが、留学先で日本人と仲良くなってほとんど英語を話さない環境で過ごしてしまうことです。留学すると、つい寂しさや不便さに負けて、楽にコミュニケーションができる日本人と時間を過ごしたくなってしまいますが、ここはぐっと我慢です。心の弱さに負けてしまうと、英語習得への道が遠ざかることを心に留めて置いたほうが良いでしょう。
もう一つ、英語が話せないまま留学することができるのか、不安に思っている人も大勢います。もちろん、英語ができなくても留学することは可能ですが、苦労することは多いでしょう。日常生活を送る上で些細なことも英語が使えず、調べる方法もわからず、学校が始まる以前に生活だけで精一杯になってしまう話もよく聞きます。
そうなると、孤独感に襲われて、少しでも精神的に楽をしようと近くにいる日本人と仲良くなってしまい、英語を習得できなくなるという悪循環に陥る可能性もあります。英語が話せないまま日本へ戻ってくる人も多くいるのが現状です。
このような苦労をしないためにも、留学する前に中学レベルの英語程度は勉強しておいた方が良いでしょう。「勉強」は重荷だと感じてしまう場合は、映画を字幕付きで鑑賞したり、好きな洋楽の歌詞から英語を学んでみたり、楽しむ工夫をしながら英語を学ぶのがおすすめです。努力次第で英語の習得は必ずできるので、諦めずに頑張ってくださいね。
努力をすれば英語が習得できるといっても、どんな努力が必要なのでしょうか。ここでは留学先での英語上達のポイントを紹介します。
まず、英語を上達させるには、何と言ってもネイティブの人と積極的にコミュニケーションを図ることです。はじめは自分の言葉が伝わるか、伝わらないかを考えすぎてしまって、緊張でうまく話せないこともあるでしょう。
しかし、意外とネイティブの人は耳を傾けてくれるものです。恥ずかしい気持ちを乗り越えて、色々なシチュエーションで英語を使えるように努力してみましょう。
「英語がわからない」という不安な気持ちがあっても、頑張って話す努力を続ければ必ずその努力は報われます。一度、英語が通じた経験を味わえば「英語でのコミュニケーションは楽しい」という実感が得られるはずです。
ぜひ、成功体験を何度も味わって、英語力に自信をつけていってください。きっといつの間にか「楽に英語が話せる」日がやってきます。
もう一歩踏み込んで英語力を身に付けたい方は、スピーキング、リーディング、ライティングなど、英語の中で特にどの分野が苦手なのかチェックすることが大切です。学校に通っていれば自ずと、自分が英語のどこを楽しいと感じているのか、避けてしまいがちなのがどの分野かが分かってきます。苦手分野が明確になっても放置せず、積極的に取り組めば英語は確実にうまくなります。
上達した実感を得られれば、今後の勉強のモチベーションアップにも繋がりますし、将来の目標も広がるでしょう。
留学で、どれくらい英語を習得したいのか目標を立てておくのも大事です。日常会話ができるだけで良いのか、あるいはビジネスで活用できるほどの英語力を身に付けたいのか、ゴールを定めることで日々の勉強量も変わってきます。将来への展望も広がってくるでしょう。
英語を学べば、専門的な知識を身につける大学へ進むこともできますし、海外で活躍することも夢ではなくなります。
自分の将来像を明確にしておくと、困ったことがあっても乗り越えられることも出てくるのではないでしょうか。
何れにしても、留学前に日本で勉強しておくに越したことはありません。英語は単語力が大切なので、少しずつでも単語を暗記するなど、日本でできることを進めておきましょう。
留学して英語を学びたいという方に向けて、様々な選択肢を紹介してきましたが、留学してみたい国は見つかりましたか?
自分にとって、この国は良さそうだ、この国は向いてないなど、さまざまなアイデアが湧いてきたのではないでしょうか。
一方で、選択肢が多すぎてどの国に行きたいのかまだ迷っているという人もいるでしょう。その場合は、あまり難しく考えずに行きたい国から選んでみてください。
国の特徴や文化から判断しても良いですし、なんとなく気になるくらいの興味でも構いません。住めば都という言葉もありますから、留学すればきっと特別な経験を得られるはずです。
憧れていた英語を、どの国で身に付けたいかじっくり検討してみてください。