CONTENTS
留学に向けての準備の1つに、海外保険の加入があります。留学先や留学期間などによっては保険加入が義務でない場合もあるので、「留学中、保険に入らなくていいのでは?」「プランや費用が分かりにくい」と感じることもあるかもしれません。
しかし、海外保険はあなたの安全と財産を守るために欠かせないものです。なぜ海外保険が重要なのか、どんなポイントでプランを選べばいいのか、そして気になる費用についてみていきましょう。
海外旅行に行く際は、ほとんどの人が海外旅行保険に加入します。そのため、留学の場合でも、「海外旅行保険に入れば大丈夫だ」と考える方がいらっしゃるかもしれません。しかし、旅行で加入する海外旅行保険と留学で加入する留学保険は内容が違うのです。
海外旅行保険と留学保険の1つ目の違いは、補償期間です。海外旅行保険は短期間の旅行者をターゲットにした商品なので、補償期間は一般的に1か月以内です。いっぽう、留学保険は、現地に長期間滞在する人をターゲットにしているため、保険期間は数か月や1年間で区切られています。
2つ目の違いは、補償内容の広さです。留学保険は海外旅行保険に比べ、補償内容が広く充実しています。なぜなら、留学は長期間現地に滞在するため、そのぶんトラブルにあう確率が高くなります。
海外旅行保険では飛行機が遅れた際の宿泊費、手荷物が破損や盗まれた際の補償費、現地での医療費といった基本的な内容がカバーされています。しかし、留学保険はこれらの補償内容に加えて、ホームステイ先や学生寮で物を壊してしまった際の損害賠償費、急病による緊急帰国費用などもカバーしているのです。
留学保険は現地滞在中に起こりうるトラブルに対応したものですが、実際にはどんな場面で役立つのでしょうか。留学中に保険が活用されることが多い、3つのケースを紹介します。
症状がひどく大きな病院に搬送される場合、治療費や手術費だけでなく、搬送費用も留学保険が適用される場合が多いようです。また、症状が軽い場合は最寄りのクリニックで診察を受けるのが基本ですが、その際の診察費や薬代も留学保険で補償されることが一般的です。
滞在先のシャワーやトイレを壊してしまったり、ガラスを割ってしまったりすることがあるかもしれません。あるいは、キッチンで調理しているときに不注意でボヤを起こしてしまうおそれもあります。こういった場面で、他人の物や建物を弁償したり、修理したりするために、留学保険の損害賠償が活用されます。
この場合、日本への渡航費は救援者費用によって補償されます。また、自分のお見舞いのために、日本から家族が現地に渡航する際にも、この救援者費用が適用されます。
留学保険について調べていると、どれも似たような補償内容に感じて、結局どの保険がいいのかわからなくなってしまうことはありませんか。大手保険会社の留学保険プランは、じつはそんなに大きな違いがないといわれることがあります。そこで、留学保険を選ぶときのポイントを3つお伝えします。
1つ目のポイントは、補償内容の充実度です。補償内容の充実度が高いかどうかは、各社の保険プランを比較するサイトを利用するとわかりやすいでしょう。留学期間と国が確定していれば、こういったサイトでさまざまな保険プランを比較できます。各社のプランを比較する際には、ほかのプランと比べて項目の多さと金額の大きさに注目してください。
2つ目のポイントは、サポート体制です。留学保険を利用するときは、たいていの場合が緊急事態でしょう。そのため、時間を問わずサポートセンターに相談できるか、迅速に対応してくれるかなどが需要なポイントなのです。
日本の留学保険に比べて、料金が安い現地の保険を選ぶ方もいます。しかし、現地の保険会社は相談や対応などのやりとりがすべて英語でなされます。ただでさえ難しい保険の説明を英語で理解するのは簡単ではありません。そのため、留学保険は料金が割高でも、補償内容やサポート体制がしっかりしている日本の会社がおすすめです。
3つ目のポイントは、キャッシュレス診療ができるかどうかです。キャッシュレス診療とは、保険会社が提携している医療機関で診察や処置を受けた場合、その場の支払いが不要なシステムです。
加入した保険がキャッシュレス診療に対応していない場合、その場で高額な医療費を請求されることがあるかもしれません。その場合、保険会社からキャッシュバックされるまで所持金が少なくなってしまうのです。保険プランを検討する際には、キャッシュレス診療ができる提携病院が滞在先にあるかどうかも確認しましょう。
留学保険の費用は、補償内容やサポート体制などの充実度などによって異なります。目安としては、1か月間では2万5千円から4万円程度が相場だといわれています。
そして、3か月間では5万円から13万円程度、半年間では10万円から20万円程度、1年間では15万円から30万円程度が相場のようです。留学期間が長いと保険料は高くなりますが、1か月あたりで計算すると、短期より長期のほうが割安だといえます。
また、留学保険料はどの国に留学するかによっても異なります。一般的に、アメリカやヨーロッパは保険料が高く、アジアやオセアニア地域の国では安い傾向にあるようです。留学期間と滞在先が決まったら、保険プランをインターネット上で比較するサイトを利用し、費用を確認してみましょう。
留学保険と海外旅行保険の大きな違いは、補償期間と補償内容です。留学保険は1か月や6か月のように長期間で区切られていて、現地生活で起こりうるさまざまなトラブルを補償します。対して海外旅行保険は、基本的に1か月以内の旅行者を対象としていて、留学保険ほど補償は手厚くありません。
留学保険に加入しない場合、現地で病院に行ったり滞在先の家具や設備を壊してしまったりした際に、留学保険があれば高額な支払いを避けられます。留学保険の加入は義務でない場合でも、必ず加入するようにしましょう。そして、留学保険プランを選ぶ際に、補償内容の充実度だけでなく、サポート体制がしっかりしていることも大切なポイントです。また、キャッシュレス診療が可能だと、高額な支払いをしなくてもいいので安心です。
留学保険の相場金額は、留学期間や留学先によって異なります。期間や国が決まったら、各社の保険プランを比較するサイトを利用して、自分にあった保険を選んでみてはいかがでしょうか。